学び is フリーダム!

vol.4  変わらないスター☆

文 自由大学学長 和泉里佳

 

 

 

7月、七夕ですね。ということで夏も近づく今回は星空をテーマに取り上げます。星の数ほど、数の多いことがそう例えられるように無数に輝く星たち。私たちの太陽系が含まれる銀河系だけでも2,000億個の星があるとも言われていますが、宇宙には数えられないほどたくさんの星が存在しています。そして太古の昔から人々は、空に見えるたくさんの星を頼りに、暦をつくり、航海をし、信仰の対象にしたり、物語をつくったり、占いをしたり、夢を見たりしてきました。

自由大学にも「星空コンシェルジュ入門」という講義があり、人気です。都会でも星空をもっと、そしてずっと楽しんでいけるように、季節ごとの星空や、流れ星や日食などの天体イベントについて学び、肉眼だけでなく望遠鏡の使い方も覚えて、卒業した後もみんなで星空探索にも出かけたりしています。中学生の頃から星空少年だったという教授の丸山明さんに、七夕と夏の星空についてお話を伺いました。七夕の主役のひとり彦星は、わし座の一等星アルタイル。16.7光年の距離に輝く太陽のご近所さん。もうひとり織姫星は、こちらもご存知こと座の一等星ベガ。この2つは夏の大三角形をつくる2星でもあり、知っている人も多いと思いますが、天の川はさてどこに?実は有名なこの天の川、大人でも実際に見たと言える人はあまり多くないようです。晴れて空気が澄んだ夏休みの夜、チャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。

星の伝説というとやはり七夕が有名ですが、「春はあけぼの~」で始まる枕草子にも、星の話が出ています。「星はすばる」ではじまる236段、「ひこぼし ゆふづつ よばいぼし すこしをかし」と続きます。「ひこぼし」は七夕伝説に登場する彦星。「ゆふづつ」は宵の明星、金星です。そして「よばいぼし」は流れ星。今年の7月は、夕刻の西空に金星が、東の空に彦星が見られます。清少納言ご推薦の星たちは、都会の空でも楽しめるそうです。

星がよく見える場所を探すのもまた楽しみのひとつ。すぐご近所の世田谷公園は、知る人ぞ知る都内でも有数の星空観測スポットなのです。街灯が視界に入らない角度や高さも工夫しながら、自分なりのベストスポットを見つけるのもまたワクワクな瞬間。星空スポット探索モードで街を歩けば、いつも見ている景色が全く違ったものになること間違いなし。平安時代から変わらぬ星たちを眺めて、同じ楽しみを分かち合い、思いを馳せることができるとは、なんてロマンチックなんだろう。変化の目まぐるしい現代だからこそ、変わらないことを変わらずじっくり楽しむのもまた粋。梅雨の晴れ間に、また夕涼みのひとときに、ふと空を見上げてみよう。きっと時間や空間を超えた自由が、それこそ無限に広がる宇宙が、感じられるから。

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星空コンシェルジュ入門(世界と繋がる学部) 星空をもっと身近に楽しもう
教授:丸山明  キュレーター:小酒ちひろ
https://freedom-univ.com/lecture/sky_conciege.html
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和泉里佳(いずみ・りか)
1979年生まれ。自由に生きるための学びの場「自由大学」学長。IID 世田谷ものづくり学校をメインキャンパスに、社会が求める様々なテーマをキュレーションし、自分らしい生き方や働き方を考える新しい学びを企画している。